超自然主義生活

微細霊感から超霊媒シャーマンになっていく過程を綴った非日常的日常生活※ノンフィクション

2017.5 京都でアレコレしてきた話 その3

京都でアレコレ二日目は貴船神社と鞍馬寺の予定でした。が。寝る前になって銀河曰く。

 

「明日、貴船は飼い主だけ行かせる。おぬしは鞍馬山の魔王殿へ行け。本殿には行くなよ」

 

何ですかその謎のお告げは。飼い主様にそのことを伝えると、いともあっさり、

 

「うん、分かった。じゃあ、明日は貴船神社の駐車場に車停めておいて、二時間後に集合みたいな感じにしようか」

 

何の疑問も持たずに話を展開してしまうあたり飼い主様ったらどんだけ素直なん。てか、うちよりうちの守護霊の言う通りってどうよ。ってのは、さておき。飼い主様までこうもすんなり肯定してしまったら、うちな魔王殿だけに足を運ぶの確定しちゃったやん。

まあ、元々、魔王殿には日本の神ならざる神が祀られているなどといった説もあるらしいから、行って確認してやろうじゃないの。銀河がわざわざそこだけ行けって言うのは、つまり浄霊必要なんでしょ。はい。きっと浄霊も消耗戦になるんだろうな。とっとと寝よ。

 

と、言う訳で。

 

翌日はしとしと雨が降る中、日の出前に宿を出発して、奥の院の駐車場にレンタカー停めて、いざ魔王殿へゴー。天気予報ではかなり雨降ることになっていたため、あらかじめ雨合羽用意していたのが正解でした。

 

清めの雨応援付き、カッパ着てルンルン気分で貴船神社側から魔王殿へテクシー・ゴー。だがしかし。日頃から大して運動らしい運動していなかった莢猫にとって、この行程はまさに登山でした……学生時代、独りで登った由布岳トライよりキツイじぇマジで。

魔王殿でのお清め作業に取り掛かる前に果ててしまいやしないかしらんと思った頃、ようやく社殿が見えました。何とか登り切ったじぇ……ぐふっ。

などとヘタレているまもなく、山神さんがヌッと現れて出迎えてくれました。

 

「待ちかねておったぞ莢猫よ。……足腰はまだ立つようだな。早速手伝ってもらいたいことがある」

 

ちょっと一息吐く間もないのね……うちなここで何すりゃイイの。

 

「『それ』を清めながら引っこ抜いてくれ。私もやるから」

 

それ、と指差されたのは、人間が『魔王』として祀ったご本神(?)でした。こんなたとえをするのもなんだけど、真っ白な、朝鮮人参ごっつ枝分かれした根を持つセクスィー大根みたいな……※霊的なモノの見え方は千差万別ですのであしからず※……いや、ね、ちゃんと美しいんだけど、言えば言うほど表現どうかと思うのでお姿形容はこれで打ち止め。

てか、ここにあんな風に根を張られてからだいぶ経っていると思うんだけど、何で鞍馬の神さんな退けられんかったの? て、退けたくても退けられんかったから呼ばれた訳ね。その他諸々は神さん事情ってことで、莢猫にできるのは、清めながら引っこ抜くことね。はい。やりますよ今すぐ。

 

イメージは、おおきなかぶを引っこ抜くおじいさんとおばあさんと以下略。疑似登山でヘロヘロな身体に鞭打ち、「うんとこしょーどっこいしょー」。そこらにいるモノ達にも手伝ってもらって、気持ち的には数時間、実際は数分後(神さんの時間軸と人間の時間軸の差はありまくりでホントきっついの、は、さておき)。鞍馬山神さんの山肌を傷つけることなく、また、その白い『神格級の何かしら』も傷めつけることなく、シュルシュル~ッと抜き取ることができました。わらすよくがんがった! 皆さんもありがとうございます!

 

「足労に苦労もかけてすまんが、それは連れて行ってくれ」

 

えー……ここに祀られていた神さん(?)なのに?

 

「根が抜けたのを見ていたであろう。霊気は吸うくせに、この土(土地)には全く馴染まんかったからな」

 

あー……相性良くなかったのね、うん。白い神さん(仮)、鞍馬の神さんああ言われてますけど、

 

「お願いいたします、莢猫様」

 

サマ要りませんよってか、連れて帰るのは構わんけど、どうするよ銀河。

 

「役目を与えて我等のために動いてもらおうか。鞍馬の神よ、霊穴は自分で塞いでおけよ」

「言われるまでも無い。莢猫よ、そのうち改めて礼に参る。気をつけて帰れ」

 

銀河ともイマイチ相性良くなさげやな。とっとと退散しますと言いたいとこだけど、今すぐには動けませんがな。

魔王殿の拝殿には屋根があり、拝殿前にベンチも並べてあったので、少し仮眠を摂らせてもらってから、下山……神事が済んだら雨脚強くなりました。合羽のフードを目深に被り、足元フラフラしながらも気をつけて、やっとこさっとこ貴船神社の参道まで降りてきて、車の鍵を持つ飼い主様に電話して、道すがらに拾ってもらって……その後しばらくの記憶はほとんどありません。

 

魔王殿でぐっすり.png

 

朝からグダグダになった莢猫でした。残りのアレコレは後日譚……まだ続く。