2016.12 以来、お風呂に頻繁に来られるようになった温泉神さんが……ある日。
突如、寝起きの枕元まで来て曰く。
「おぬし、山や海(の神)はどう見分けておる」
え、藪から棒にそんなこと聞かれても。うーん、どの神さんも竜ごっつ胴長だけど……
山神さん達は何となく獣顔っぽくて鹿角みたいな角がある風に見えますん。
雨降り神さん他、川・池・湖・海……水神系の皆さん方は爬虫類つーか、いわゆる竜っぽい感じに見えますん。
霧や霞、雲造りの神さん方や風神さん達は獣顔だったり竜顔だったり色々ですねぃ。
※神さんの見え方には個人差があります
「なぜ、我らが皆、胴長なのか知っておるか」
いや、存じません。てか、誰にも教わっていませんよ。
「わからぬか」
えー……寝起きの頭で考えるのはちょっ、
「考えるな」
感じろ、ですか。お約束だなこのパターン。仕方がないので感じるままに答えたところ、温泉神さんは満足気に頷きました。寝起きにわざわざそんな話をしに来られる自然霊の神さんって、究極のKY……なんて、のほほんとしていたら。
「うむ。これからはおぬしが入浴する時はもっと熱い湯を張れ。そうだな、45度で」
45度ですって !? あーたいくらなんでも
「源泉は90度以上だ、半分くらい低いぞ」
源泉に浸かれる人間なんていませんよ……『くがたち』か何かですかあーた。
「とにかく、熱い湯に浸かって神身鍛えよ」
わざわざ『しんしん』の部分をうちの脳内に漢字で表記しておいて、何も言い返せないうちにドロンと消えてしまいました。うちな人間ですがな……
神身ってナニーーーー !?
何の説明もないまま、仕方なし言われた通りに45度設定でお風呂にお湯張ったら、うちとこ来た神さんだけでなく、たくさんの温泉神さんが湯船に……ここは混浴風呂じゃねーよ !!
たがしかし。その2年後、45度の湯船に浸かり慣れた今……42度は確かにぬるいです。ハイ。