このところ、ずっと強烈お穢れさんオンパレードで半分寝たきり生活になっていた莢猫です。霊媒質はホントつらいよ。ぐふっ。特に、ドス黒い赤目や毒泥沼色って感じの黒目になってしまった神さんや妖が連日来らして、お清めテンテコ舞いでした。インフルエンザにもやられたし……ぐふっっ。
目の色変わるのも酷い穢れようですが、中には4匹のお獅子をお経巻きにした時のよーな、姿保てなくなってしまったモノまで……よくぞがんばってここまで来れましたね、早速清めましょう……ぐふっっっ。
飼い主様にも霊障影響出そうな状態だったので、体調比較的良い時に、常に持ち歩く浄霊グッズも強化しました。水晶数珠ブレスと抹香+塩の御守りもこまめに作り替え。※我が家では、飼い主様自身が作るより莢猫お手製の方が長持ちするんで莢猫が作っておりますが、本来は自作する方がいいのよマジで※
余談ですが、只人に見えざる存在で一般的生命体のように目を持つモノが『見えた』時、人間の目でいうと白目の部分が赤や黒になっているモノは大変危険な状態です。素早く目を逸らし、気付かぬふり知らんぷりでさっさと素通りしてくなさい。獣霊の類は元々白目はほとんどありませんが、それでも目の縁が異様に赤かったり黒かったり禍々しいオーラも発している(ハズです)ので、一目瞭然なのね。目が遭ってしまうと憑かれる可能性もありますけん、絶対にマジマジと見つめんごとね。『触らぬ神に祟りなし』『知らぬが仏』の心に徹してちょ。見えない人でも気配は感じることできると思います。『悪寒がする』『何となく気持ち悪い』など、察知した所には、できるだけ近づかんようにしてね。
銀河が守護霊になってから、莢猫の所に飛んで来る生霊は銀河が一噛みして祟りを憑けて返していましたが、神さん痛悶絶級で寝床ゴロゴロしていたある日。
「以前、教えてやったこの『清目』の祟り、己が力でやってみよ」
……え、今? この状態で? 守護霊が鬼や……でも、まぁ、やれと言われたらやりますがね、ハイ。
清目の祟りとは、銀河が生霊に憑けている祟り神の欠片つーか分身個体つーか……擬人化して喩える(見る)と、生霊に憑くとニンマリ顔で生霊馬乗り状態で飛び去っていく一寸法師大の一つ目小僧(あくまで莢猫目線によるカタチ)です。
うちにも祟り神創れるってことですか先生?
「それができるように、今から魂を組み替える。しばし待て」
言われた瞬間、神さん痛悶絶級マックス! (多分、気絶のち数時間昏睡←多分)……莢猫の魂な、ヒト由来なのは己が真名だけになりましたとさ。
目が覚めて、幾分、神さん痛も落ち着いたところで。
「では、やってみろ」
ちょっと待って、ノウハウはありませんの?
「もうそ……念じれば良い」
今、妄想って言いかけた? ……そういや今まで散々妄想のお世話になってきとったね……こんな感じかな? あ、できた。
「うむ。できたな」
銀河様様。で、これどうすれば……と、思うまもなく、どこからか飛んで来た生霊に素早く取り憑くや「カーカカカカカ」と甲高い笑い声上げながら消えちゃった。何だかお地蔵さんの笑い声と似とるよーな……?
「ふむ。上出来」
上出来ですか、よか……良くない! あれってノロイの類じゃないの?
「安心しろ。あれはまごうことなき祟り神だ。生霊は次々来る。休む暇など無いぞ」
え……まだやんの? 神さん痛に加えて成長痛もしてきたのに、守護霊が鬼教官すぎる件。
痛みのあまり、また意識飛んで……記録の空白4日分……その後。
清目について、もう少し教えてくれませんか先生。
「理屈が必要か」
人間の器に居る以上、理屈の塊ですけん。最低限『分かる』きっかけくらいは欲しいよ。
「仕方のない奴だな。どう理屈付けてくれようか。清目は、あの世で魂計画を立てる前の真っ新な人間魂の……そうだな、第三の目となる部分……と、言えなくもない」
……『と、言えなくもない』ね。それを自分で作りだしてるってことか。
「おぬしの場合は、自身の中から捻り出しているように見える」
もしかして、銀河とうちの清目の作り方な違う?
「私と莢猫では、勝手が違う」
なるほど、確かに。なんで『清目』っていうのかも、何となく分かったよ。生霊に憑きやすいってか、生霊の方が憑きやすい気もしてきたな……まぁいっか。
ゆし。清目をもっと量産して、とりあえずは行き場のないノラ生霊を回収浄霊するのにゃー! どんだけ神さん痛しても、できることはやり尽くす! ……ぐふっっっっ。