旅の空、翌朝。本来なら空港へ向かっていたはずの行程変更して、玄武洞公園へ向かった莢猫です。駐車場周辺は工事中でした。半分整備状態の敷地へレンタカーを停めて、いざテクシーで玄武洞へゴー。
玄武洞へ初めて行く人には、トレッキングシューズなど割としっかりした靴を履いて行くのをお勧めします。踵の高い靴やサンダル系は足首捻るよホント……いわゆるズックを履いて行った莢猫には、かなりハードな道行となりました。(苦笑)
自然遊歩道のような公園内の道を歩き回って、四神の名が付けられた岩神さんを順繰り巡ってご挨拶。まずは玄武と名付けられた石洞へ。
「ここまで来い」と言われた所に立って「目を閉じていろ」と言われた通り目を瞑り、さて、何をされるかと思いきや。守護霊始め憑いてきた神さんからアヤカシまで全部引っぺがされた挙句、ドーンと体内に何かが突き抜けました。何だか超スッカスカなんですけど?
「これが、今様に言うなら『ゼロリセットの力』よ。どうだ、スッキリしただろう」
いやいやいや、スッキリどころか超スッカスカなんですけど。
「すぐに守護霊が戻ってくるから大丈夫だ。次は朱雀へ行け」
朱雀ね、わかりました。何やら不安げにこちらを見守っていた飼い主様はさておき、遊歩道へ戻ろうとした次の瞬間。銀河始め憑いてきた神さん方から河童達まで一気にドンと来られた莢猫な、バランス崩してスッ転びました。恐るべしゼロリセット……地味に痛い。←違
その後、朱雀・白虎・青龍と巡り、『巡回』『結実』『始動』にまつわる大地の自然霊力を頂いて、体力尽きてヘロヘロ。玄武洞公園は結構広い……運動不足な者が全部を回るのはかなりキツイ行程だたよ。うん。
霊的業務+αで尚更ヘタレた莢猫な、次の目的地までの記憶がございません。←←どんだけー
飼い主様が運転手で向かった先は、天橋立。展望台へは行かず、冬巻が封じられていたという場所へ直行して、どこぞの愚かな霊能者がやらかした開封の後始末&穢れを完全に清めてから、松林の中を散策。途中、お茶屋さんの特大抹茶ソフトクリームでエネルギー充填。そこのソフトクリームはかなりのロングソフトで食べ甲斐ありました。美味しかったよありがとうご馳走様でした。
余談ですが、太古の人間が自然霊の存在を神獣など具現化した姿で確認できていた頃、その力を恐れて封印した場所というものが、世界各地に点在しています。昨今、その封印は経年劣化とゆーか、人間の文明開発のせいで、アチコチ緩んできているのね。中途半端な霊能者から見れば、未知なる力に溢れた場所なもんで、そこに封じられたモノの怒りの穢れなど気にもせずつーか気づきもせずに、緩くなった封印を勝手に解いちゃうのね。
その力を浴びた一瞬『偉大なる力を手に入れた』なんて錯覚して、後始末も何もせずに行ってしまう者多数……その力がどんだけ怒りの祟りであったかなんてのはすっ飛ばして『パワースポット』としてブログなどで紹介しちゃったりする訳ですよ。
安易に開封する前に封じられたモノの怒りと穢れ抜きはものすごく大事やし、開封した後の土地の浄霊も必須やのに、蓋開けるだけ開けて後放ったらかしにすんなやと声を大にして言いたい。
更に余談ですが、日本では、松・柊・杉など棘持つ植物が強力な魔除けの植物になります。天然に見える松・杉・柊の古木が生えている場所、又はその環境が維持されている場所に足運ぶ時は、十二分に気を付けてね。何が封じられているやら、わからんけんね。
朝から度重なる神さん仕事(?)を終えて、引き続き飼い主様運転手で出石へゴー。飼い主様に「伊豆市?」と二度聞き直した莢猫が通過しまーす。
雨が降り出した中、ようやく食事処発見。そこで出石名物というお蕎麦を頂きました。蕎麦が五つの小皿に盛られて出てきてびっくり……え、蕎麦ツユは徳利に入っとるの? いや知りませんがな、初めて食べるんだもの(店にいた鳴家との会話)。お蕎麦は意外にボリューミーでした。近くには絹織物の工場もあって、そこを見学してお土産物色している間に、飼い主様は近くの史跡巡り。
雨がいよいよ本降りになってきた頃、城崎温泉に到着ぅ! 宿屋ではたくさんのカワウソが出迎えてくれました……こんな所でも妖怪に挨拶されるとは。川の傍の宿で、カジカの声がたくさん聞こえて風流でしたけど。ゾロゾロと部屋までついてきたカワウソ達曰く。
「河童共は相撲や踊りを競っているようですが、我等は自慢のカジカで声を競っておりまする」
アヤカシって〇〇大会的イベント好きなのねー。
「これが唯一の娯楽でございます」
これが唯一ですか。
「莢猫様にも一匹差し上げましょうか」
いや、カジカは要らないよ。ここで堪能しておくよ、うん。蛙は嫌いじゃないけどね。うちが好きなのはアマガエルなんだよ、うん。←鳴き声じゃない
温泉入った後、人間の中居さんが柄物浴衣を着付けてくれましたが、帯がキツくて夕食前に脱いじゃった。その実、サイズ的に、浴衣よりも中居さんが着ていた作務衣を着たかった莢猫です。温泉街を浴衣で夜ブラせず仕舞い……でした、とさ。旅のアレコレはまだ続く。