超自然主義生活

微細霊感から超霊媒シャーマンになっていく過程を綴った非日常的日常生活※ノンフィクション

2017.5 京都でアレコレしてきた話 その1

晴明さんと道満さんに自称霊能者のトンデモやらかし物事監視の協力を取り付けた後日、飼い主様同伴で、京都まで神さん仕事しに行くことになりました。

お昼頃に伏見に到着、マイ眷属三霊のために雀を三羽食べてから、牛頭天王ときちんと対面で話をしておこうと八坂神社へ……昼過ぎの境内は参拝客も多く、「落ち着いて話ができんから、隣の公園で待て」と言われ、飼い主様だけ神社へ行って、うちな公園内の指定された木の傍に腰を下ろしていると、袍に烏帽子も着けた正装で牛頭天王がやってきました。

いくら正装でも規格外やん。鬼角生やした牛っぽい顔にヒトガタの服装って……井戸通して話した時も「何か違うな」って思ったけど、やっぱりスサノオじゃなかったのね。

 

「あれが神となって出会った頃からウマが合う奴だったからな。話はスサノオから全て聞いたぞ」

 

確かに、似たもの同士的な空気感あるわな。でも何でそんな格好なん。

 

「土地神の縛り(おきて)で、祈祷など神事の際には正装することになっておる。と、言っても、こんな格好でいるあたり、定めとなった時代も窺えよう。面倒なシバリ大好きだよな、全く……」

 

牛頭天王はしみじみ言いながらもジロジロとうちを眺め回したかと思うと急に驚いた顔で一歩下がりました。

 

「ちょっおまっ! とんでもないのが憑いておるではないか。動き回って大丈夫なのか? 井戸を通して話した時は気づかなんだ」

 

何のことやらと思うまもなく、うちの体内(?)に身を潜めていた銀河が、うちの頭上でヒョイッと鎌首もたげました。

 

牛頭天王、驚く.png

 

「これだけのオーラを発しているのに気がつかぬとは、人間の雑気に中てられて神覚(感覚)鈍ったようだな。そのような為体が神事とは片腹痛い」

 

ちょっ何ケンカ売っとるんですか銀河! 牛頭天王な鬼の形相になっちゃったやん! と、思うまもなく、牛頭天王は風船の空気が抜けたように縮んで、うちと同じくらいの大きさになりました……烏帽子は無くなり着物も麻袋のような貫頭衣になって……顔はウシオニのままばってん。

 

「〇〇(銀河の別名てか犬神ボスもこの名で呼んでいたあたり、よほどかこの名は有名らしい)のいう通りだ莢猫よ。そなたは社守りの者達に『もう神社には降りてくるな』と諭して回っているそうだが、至極尤もである。……話を戻すが、何故そなたに〇〇が憑いておるのだ? その血筋でも家筋でも無いようだが」

「今、私の名は『銀河』とされておる。私のことは銀河と呼べ。私は空海に頼まれて莢猫の守護霊になったのだ」

「しゅっ……守護霊 !? 」

 

あ、牛頭天王な腰抜かした……神さんが腰抜かすの初めて見たよ……え、緊張感無さすぎって? だって二人(ヒトじゃないけど)の会話に入り込めないから眺めているしか無いんだもん。牛頭天王な後ろに手(?)をついて腰下ろしたような姿勢のまま曰く、

 

「そなたはそれを承諾したのか」

 

承諾も何も、あの時はとても断れる状況じゃなかったよ。てか、断っていたら蛇神憑きになっていただろうから、どちらにしてもおな……じ……じゃないよな。守護霊になってもらった方がイイに決まってるやん。

返答グダグダになっていると、牛頭天王な突然バタッと仰向けに倒れてしまいました。

 

「人間の器に……人間ではない『何か』が入っておった……人間の器乗っ取るとは一体、何者? まさか〇〇の仕業か」

「やれ、色々と気付くのが遅すぎる。莢猫、こいつを清めてやれ。社の敷地ごと、な」

 

……牛頭天王にはうちがどんなモノに見えたやら知らんけど、ほにゃこの辺一帯、清めましょうね。柏手を打ち、公園内にいた数人が振り返ったのも気にせず、とにかく清めまーす!

 

気がつくと、牛頭天王は最初に会った時の姿に戻っていました。格好は貫頭衣のまま。←

 

「牛鬼神よ、莢猫は莢猫、神々を清める者よ。私は『銀河』だ。肝に銘じておけ」

「は、仰せのままに」

 

今度は土下座されましたよ……何をどう対応すればイイやらサッパリコンですがな。そうこうしているうちに、参拝に行っていた飼い主様が戻ってきたので、牛頭天王とのコンタクト終了! で、いいのか?

これといった話は何もせんづくだったけど……飼い主様戻ってきたら、いなくなったちゃったし。

 

「案ずるな。全ては私の言霊に乗せて伝えてある。後は、あれがどう行動するのかが見ものだ」

 

銀河がそう言うなら、ヨシとしましょ。京都到着早々からこんなですよあーた。この先も何やら色々とありそうな予感……次回へ続く。